女妖記

【著者】西條八十

【発行】中央公論社

【発行年】昭和35年初版

【本の状態】良い
カバー折り返し部分に折れがあります。経年に伴う若干のヨレ、スレ、ヤケなどございますが、ページ内目立った汚れ、書き込み、落丁などなくよい状態です。
※商品の状態につきまして気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【その他】絶版(文庫版あり)
「女よ 
おまえの白い ふくらかな乳房に
耳を埋めるとき

はら ら ら ら・・・
遠く聞こえてくるあの音は何であらう
仄かに触れる羽毛か 夜につむ粉雪か
軽くつぶやく微風か

女よ おまへは何にもしらない
黒くながいまつげはいつしかとぢて
桜貝のやうな唇からは
しづかな寝息が洩れてゐる
はら ら ら ら・・・」(西條八十「落葉」より)

数々の名曲、詩を残した西條八十。
彼がその生涯で出会い、困惑し、惑わされた女たちのちょっと不思議な
物語。
女を前にとまどう詩人のちょっぴりこっけいなその姿に、
女を愛し、尊敬してやまない西條八十の大きな愛情を感じます。

ちょっぴり背筋が寒くて、
どこか奇妙な世界に迷い込んだような、詩人と女たちの物語。
静かな夜にひっそりと楽しみたい一冊です。

物語を引き立てる、シックで印象的な装丁は、佐野繁次郎氏によるもの。
型番 kyoto
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